帝都のユリ
ブランド名 Sweet Basil ジャンル デジタル・スペクタキュラ・ストーリーズ(DSS)
発売日 2000.06.02 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 ゲームディスク : 425.9MB、CD-DAなし
データディスク : 552.5MB、CD-DAなし
原画 相川亜利砂 シナリオ 布施はるか
音声 あり、海原エレナ、佐藤亜美、白井綾乃、天馬和音、永瀬江美弥、藤代奈央、
北条明日香、北都南
インタフェース インストーラのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 9箇所 なし
おまけ CG&BGM鑑賞、イベント鑑賞
対象属性 レズ、百合、同性愛(笑)、眼鏡っ娘、ロリ
1プレイ時間 約4時間 お奨め度 6

レビュー
Sweet Basilの贈るデジタル・スペクタキュラ・ストーリーズ(DSS)・ソフト、
帝都のユリ。…なんスか? そのジャンルは(^^;


明治〜大正時代ぐらいな感じの舞台設定で、年号は昭成。
雰囲気的には大日本帝国って感じですね。
# 大ジャポン帝国、という名前になってますが。


マニュアルはオールカラーのブックタイプ。なかなか気合い入ってますな。
右開きなのでちょっと戸惑いましたけど(^^;

キャラクターは…今ひとつ萌えないかな。
とりあえず野中百合ちゃん萌え? 百合だけに(謎)

ちなみに、マニュアルの作品紹介の中に「SNOW DROP 6月末発売予定」と
書いてあるのが哀愁を誘いました(笑)
# この時点で既に7月20日に延びてましたから(笑)

あと、初回特典としておまけコミックが付いているのですが…カラーだし(^^;
内容はごくふつーの同人物なんですが。…ええ、漫画の中で、同人物の
漫画が出て来るんです(笑)
# 反則(^^;


で、早速インストール。…最小インストールでも550MBもHDDいるのね…(^^;

インタフェースの方はマウスのみ。インストーラはフルキーボードで
操作できるのにねぇ(^^;
# インストーラの方が本編よりシステム的には出来がいい(笑)

システム的には…D.O.系のシステムを使っているようで。
セーブ/ロード画面に見覚えあるし。マウスオンリーなのは納得ですな。


ゲームシステム的には移動場所選択型のアドベンチャータイプ。
移動場所にカーソルを合わせると、そこに誰がいるかが表示されるので、
総当たりをする必要はありません。
…いや、移動場所選択型、という表現は適切じゃないですね。
どこにいる誰の行動を決定するかを選択する、つまり、誰を主人公に
するかを選ぶようなイメージです。選択した場所にいるキャラクターの
行動をプレイヤーが決めるという、ちょっと変わった仕組みになってます。

そして、誰に視点を置いてゲームを進めるかによって、発生するイベントが
全然違いますし、話の流れも選択肢でどんどん変わります。
はっきり言って、イベントを全部見ようと思うとかなり大変なのでは
ないでしょうか。このゲーム、発売延期しまくりましたが、これだけ
複雑なシステムを採用していれば納得できます。
どのタイミングで誰に視点を置くかが完全に自由ですから、整合性を
保つのは無茶苦茶大変だと思います。


話の方は、帝を前面に押し出そうとする帝派の近衛連隊が、クーデターを
起こすかどうか葛藤する話。
その中で、女性ばかりの近衛連隊内でさまざまな人間模様が描かれて、
それぞれの想いが交錯する…という感じ。てゆーか、交錯しすぎ(笑)
# 帝都のユリの「ユリ」って、そーいうことね(^^;


ゲーム期間は12週間。ゲームは1週毎に進みますので。12回行動選択(というか、
主人公選択)をすれば終わり、という感じですね。
ただ、イベント1つ1つが結構ボリュームありますので、ワンプレイは5〜6時間は
かかると思います。しかも、イベントはかなりの数あって、全て見るためには
かなりの回数繰り返しプレイが必要になると思うのですが、難易度の高さも
あって、ちょっと厳しいかも(^^; システム的にもちょっと辛いですし。

あと、キャラクターの切り換えが可能なために、ストーリーが細切れになって
いる感じで、いまいち感情移入出来ないというのもありますね。
それに、登場人物ほとんどが女性なので、余計に感情移入し辛い。

ちょっとプレイするには負担が大きいかな、という感じです。


お奨め度としては、レズ物万歳! ビバ! 同性愛! …な人にはお奨め(笑)
人間関係とかも結構細かく描かれてますし、それぞれのキャラに視点を置く
ことによって、その時にどういうことを考えているかもわかります。

ただ、システム的にかなり複雑であるため、プレイするには多少の根気が
必要だと思います。ヌルゲーマーはやっちゃダメ(笑)

逆に、大作志向の人にはそこそこいけるかも。
すっごい気合い入ってます。まあ、気合いが空回りしてる気もしますけど(笑)


ゲームデザイン的にはザッピングとはまた違う感じでなかなか斬新ですし、
キャラクターの心の動きなんかも非常に良く出ていると思うのですが、
あまりにも自由度を高くしすぎたためにちょっと収拾がつかなくなって
しまった、という印象が残ります。スタッフの意気込みは非常に良く伝わって
来るんですけどね。もう少しうまくまとめれば、かなりいい作品になって
いたんじゃないかなー、と思います。


最後に。残念ながら、光武は出てきませんでした(笑)



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