ASSASSIN Ann -アサシン・アン-
ブランド名 Active ジャンル AVG
発売日 2001.10.19 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(152x214x32mm) マニュアル B6ブックタイプ
DISC容量 385.2MB+CD-DA=634.5MB、CD-DA10トラック、SafeDisc
原画 潤之介しぃけんしゃる(監修) シナリオ ぼあぼあ
音声 なし
インタフェース フルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 10箇所+オートセーブ1箇所+フリー あり(2曲、OP・ED)
おまけ CGモード、BGMモード、おかずモード、ムービーモード、エンディングチェック、
アクティブ メンバーズ
対象属性 凌辱、青髪、ショートカット、赤髪、リボン、ストレートロング、銀髪、眼鏡っ娘、
ポニーテール
1プレイ時間 約2時間 お奨め度 4

レビュー
概要
ラップを愛する主人公・小堀健介。実は天才的ハッカーでもあり、以前
ちょっとした悪戯心で大規模なハッキングを行ったこともある。
そんな主人公はJ-RAPというダンスチームを組んでいつかアメリカの舞台に
立ちたいという夢を持ってレッスンに励んでいる。
そこに、ダンスのコーチとして1人の女性が現れる。彼女は主人公に接近し、
主人公は誘われるままに彼女の正体を知ってしまう。
果たして主人公と、主人公を取り巻く人達の運命は!? …という、ちょっと
ハードボイルドな雰囲気の漂う作品です。

ただ、タイトルが「アサシン・アン」なので、コーチとして現れる「アン」の
正体が「アサシン」なのはプレイする前からわかってるんですけどね(笑)
# 別に隠しているわけでもないようですが。
システム
インストール終了して起動。………しません(T_T)
正規CDで引っかかるプロテクトは、もはや嫌がらせだと思うのですが。
しかも、チェック解除のパッチなどは配布されておらず、わざわざメーカに
連絡して対応して貰わないといけないという面倒くさいことが必要になります。
まあ、プロテクトがかかっている旨をパッケージに明記してあるだけマシですか。


インタフェースはフルキーボードサポート。ショートカットも豊富に用意
されていていい感じです。未読/既読判別スキップ、バックログも搭載。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作は軽快で良いですね。
まあ、音声の再生がないから、というのもあるかも知れませんけど。

セーブ箇所は10箇所+フリー。セーブ/ロードは随時可能です。
一見10箇所では足りないようにも思えますが、実は充分です(笑)
それに、万が一足りない場合はフリーセーブもありますから問題なし。
オートセーブも1箇所搭載されています。

システム的には選択肢決定型のアドベンチャー。
…たとえ選択肢の数がトータルで片手で足りるとしても、選択肢決定型の
アドベンチャーなんです。そうに違いありません(笑)
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

藤谷優美。愛称・ユー。
チームJ-RAP(紹介文中ではJRAP(^^;)メンバー。
ちょっぴりワイルドなおねーさん。

渡瀬貴美子。愛称・キミー(紹介文中ではキミィ(^^;)。
チームJ-RAPメンバー。お嬢様育ちで、ダンスはいまいち。

宮坂翔子。愛称・ショー。
チームJ-RAPリーダー。J-RAPがいつも練習しているスタジオの持ち主。

アン。J-RAPの踊りをコーチするため(という建前で(笑))来日した。
日本語での会話は出来るが、ややカタコト。

相川真紀。内閣秘書室捜査官。
主人公のまわりをかぎ回る。アバウトな性格。


絵の方はなかなか綺麗なんですが、可愛いと言うより格好いい感じですね。
まあ、ゲームの雰囲気からしたら当然なのかも知れませんけど。
とりあえず唯一の可愛い系(?)であるキミー萌え。

キャラクターはみんな個性があって活き活きとしているのですが…個別の
エピソードが短くていまいちキャラクターを活かし切れていない気がします。


音声はなし。萌え系の作品でもないですし、私は特に必要とは思いません
でした。(まあ、あった方が臨場感はあるかも知れませんが…)


音楽の方は、ラップをベースとした曲が多い感じですね。
ただ、今ひとつシーンと合っていない、曲が浮いているような印象を
受けることがありました。なかなかラップが合うシーンってないでしょ…。


そして、プロローグの後、オープニングアニメーションが流れる…のですが、
なんと、このオープニングアニメーション、ほとんど実写です(^^;
歌の方もラップで、かなり好みが分かれるところでしょうね。
ちなみに私は…あまり好きではありません(^^;

エンディングの方も実写。ちょっと…ねぇ(^^;
シナリオ・プレイ感
ゲームの方ですが、プロローグの無茶苦茶クセのあるテキストでかなり引き
ました(^^;

アンは日本語がカタコトなのを表現するために漢字とカタカナの入り交じった
文章になっていたり、主人公がやたら軽いヤツで言うことが無茶苦茶など、
ややテキストにクセを感じます。
この主人公にはなかなか感情移入し辛いです…。というか、つかみ所がない。

ストーリーの方も、展開が唐突というか、どんどん設定を突きつけられるので
ちょっと着いて行くのが大変でした。人間関係が理解しきれないまま終わった
感じ…。かなり突飛な設定もほとんど説明なしに出てきますし…。
# 不思議な力とか、ほったらかしですか?(^^;

しかも、このゲームはマルチエンディングになってはいるのですが、ほとんどの
部分は共通シナリオになっていて、一部ヒロイン絡みのイベントが差し変わる
だけという構成になっています。なのでシナリオとしては圧倒的にボリューム
不足を感じますね。

そして、そのヒロイン絡みのシナリオが差し変わる前後の共通シナリオは、
何故か既読スキップが効きません。なので、なんども同じシナリオを読まされる
ことになって、かなりかったるいです…。

あと、特筆すべきは、Hシーンが非常にあっさりしていること。
数はそれなりに用意されているのですが、ほとんどがかなり短く、酷い時には
テキスト5行ぐらいで終わってしまったり…。

あと、一部のシーンで(というか、とあるワンシーンで)ムービーが入るの
ですが…はっきり言って邪魔(^^;
イベントCGは非常に綺麗でいい感じなのに、そこに粗い絵のムービーが入る
ことによって、折角の雰囲気もテンポも損なっているような気がします。
アニメーションさせるために粗い絵になるのは仕方ないかも知れませんが、
何もあんなに断片的に入れなくても…。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は3日間。ただでさえ期間が短い上に、日が変わるといきなり
展開が変わっていて、さらに唐突な印象を受けます。

ワンプレイは約2時間。かなり端折られた印象です。

難易度は低め。というか、選択肢の数が片手で足りるという状態で、
ある選択肢を除いて全てがエンディングの分岐に関わってきますから、
悩むことは全くないと思います。
総評
お奨め度ですが…非常に難しいです(^^;

もっとハードな展開にするとか、謎解き要素を入れるとか、キャラクター同士の
絡みを入れるとか、ちょっと工夫するだけでかなり面白くなりそうな素材が
揃っているのですが、全てが中途半端で「ここがお奨め」という点がなかなか
見つかりません…。

絵は綺麗ですが、ゲーム中でいまいちキャラクターも活かし切られていませんし、
音声もないので引きつける力が弱いんですよね。

まあ、プレイ時間は短めですので、簡単お手軽にハードな雰囲気の漂う作品を
プレイしたい人にはお奨めしてもいいかも知れませんが、プロテクト誤爆の
可能性もありますからとても積極的にはお奨めできません(^^;

折角いい素材が揃っているのに、調理に失敗して生焼けになってしまった感の
強い作品でした。ちょっと勿体ないですね…。
もう少し時間をかけて作り込めば、もっといい作品になったのではないかと
思えて仕方ないです。
# というか、アサシン・アンなのに、アンは全然アサシンしてないよ…(^^;


最後に。結局、黒幕ってどっちだったの?(^^;


この絵で「Phantom 〜PHANTOM OF INFERNO〜」をやって欲しかった…。



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