BALDR FORCE
ブランド名 戯画 ジャンル アクションアドベンチャー
発売日 2002.11.01 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(190x268x40mm) マニュアル B5ブックタイプ
DISC容量 GAME DISC01 : 650.2MB、CD-DAなし
GAME DISC02 : 671.1MB、CD-DAなし、SafeDisc
戯画オープニングサウンドトラック : CD-DA=590.7MB、CD-DA17トラック
原画 菊池政治 シナリオ 卑影ムラサキ
音声 あり、武下真奈美、坂本翔子、芹園みや、桜木あおい、鮎川守、まきいづみ
渡辺さとみ、阿藤魅弥、秋田邦彦、佐倉徹、リッキー力、鳥山朋一、竹本英史、
山口一樹、神無月季
インタフェース フルキーボード操作可 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 100箇所 あり(1曲、OP)
おまけ SURVIVAL MODE、HELL MODE、CG MODE、SCENE MODE、SOUND MODE
対象属性 格闘、アクション、純愛、陵辱、緑髪、幼なじみ、眼鏡っ娘、ストレートロング、
ヘアバンド、金髪、巨乳、紫髪、ボブカット、ボンテージ、黒髪、お団子頭、
中華娘、ボクっ娘、ロリ、お兄ちゃん、妹
1プレイ時間 3〜5時間 お奨め度 8

レビュー
概要
ネット世界における人型戦闘ツール「シュミクラム」を操り、ハッカーとして
気ままに過ごす、主人公・相馬透。ある日、軍のデータベースに侵入し、
そこで軍とテロ組織の抗争に巻き込まれ、親友を失ってしまう。主人公は、
親友の形見に復讐を誓う。そして復讐の相手を捜すうちに、様々な謎に
直面し、疑惑が浮かび上がってくる。それらが繋がるとき……真の戦いが
始まる。……という、アクションアドベンチャー。
システム
まず始めに、このゲームはSafeDiscでプロテクトが掛かっているようで、私の
環境では誤爆してそのままでは動きませんでした。もう勘弁して……。
# 修正ファイルを適用することにより、ディスクレスでプレイすることが出来る
# ようになりました。これで誤爆の心配もなし(^^)
##最初からそうしてくれ……。

インタフェースはフルキーボード操作可。
てゆーか、このゲームでキーボード使えなかったらマトモにプレイ出来ない
気はしますけどね(笑)
# いや、ジョイパッドでプレイすればいいんでしょうけど(^^;
既読スキップ、バックログ搭載。キーボードの設定はカスタマイズすることが
出来、好みの機能を割り当てることが可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。……なのですが、Windowモードが
使えるのはWindowsのColor Modeが16bitカラーの時だけです。
……いい加減この仕様はなんとかしませんか?(^^;

セーブ箇所は100箇所。セーブ/ロードはアドベンチャーパートでは随時可能
です。……てゆーか、戦闘中にセーブしようと思う方が無茶です(笑)
章の変わり目や戦闘に向かうときはセーブポイントが現れますし、セーブ
データはセーブした日付以外に章の名前とそのシーンで表示されている
メッセージの一部が表示されていますので、まあ使い勝手は良いかと。
数としてはこれだけあれば充分足りるかと思います。

システムは選択肢決定型のアドベンチャー+格闘アクション。
アドベンチャーパートはまあオーソドックスなタイプだと思います。

格闘アクション部分はかなり本格的。
まず、武器を3箇所に装備することが出来、その3箇所に近接用・遠距離用・
ショートダッシュ用・ダッシュ用の4種類の武器を装備することができます。
さらに、「フォース・クラッシュ」という特殊武器を装備することが出来ますので、
合計で13種類の武器を装備することが可能になっています。

そして、攻撃ボタンを連続して押すことによって、武器を順番に使用していく
ことの出来る「コンボシステム」が搭載されています。
例えば、武器Aを使用するボタンを連続して押すと、近接用A→遠距離用A→
ショートダッシュ用Aのように、順番に武器を使用します。ですので、装備する
武器をうまく組み合わせれば、敵に連続して攻撃を加えることが出来るように
なっています。この格闘アクションだけで立派に1つのゲームとして楽しめる
ぐらい非常によく出来たシステムだと思います。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

笹桐月菜。(CV:芹園みや)
身よりのない主人公が引き取られた家の娘。何かと主人公に世話を焼く。

瀬川みのり。(CV:武下真奈美)
軍のサポート人員。ちょっと世間知らずなお嬢様。ややおっとりマイペース
だが、サポート能力は高い。

紫藤彩音。(CV:坂本翔子)
軍の戦闘員。無口で感情を表に出さない。

リャン。(CV:桜木あおい)
テロリストの一員。元気で威勢のいい中華娘。

朝倉ひかる。(CV:鮎川守)
謎の女の子。

水坂燐。(CV:まきいづみ)
もっと謎の女の子(笑)
ネット世界でたびたび主人公の前に現れるが、センサーには一切反応しない
まるで幽霊のような女の子。

カイラ・キルステン。(CV:渡辺さとみ)
軍の戦闘員。男と見ると誘惑する見境なし(笑)

橘玲佳。(CV:阿藤魅弥)
セキュリティ会社V.S.S.の女社長。通称・女狐(笑)


絵の方はシーン毎に若干ばらつきは見られますが、非常にバリエーション
豊かな綺麗な絵。
可愛いキャラは非所に可愛く、凛々しいキャラはとても凛々しく、不細工な
キャラは徹底的にぶっさいくに(笑)、しっかり描き分けられています。

キャラクターもみんな個性的で、マトモなキャラはほとんどいません(笑)
男性キャラが結構いい味だしてますねー。
ということでバチェラ萌え。←え?(^^;
憐やみのりもなかなか可愛いですし、月菜や彩音やリャンもかなり萌えるん
ですけどねー。どのキャラクターも非常に魅力的です(^^)

音声は概ねキャラクター合っていて良し。
ただ、リャンは元気で活発な女の子という設定ですが、声の方はみょーに
落ち着いたおしとやかな感じに聞こえるので、若干ギャップを感じました。
もっとキーキー騒ぎ立てるような感じでも良かったのでは。

演技の方もほぼ問題なし。一部若干物足りないかなーという気がする所も
あるにはあるのですが、まあすぐに慣れます(笑)

そして、女性キャラもいいのですが、男性キャラは声のイメージも演技も
ほぼ完璧。非常に話を盛り上げてくれます。ゲンハは本気でムカつきます(笑)

音楽の方は戦闘が多い作品ということで緊迫した曲が多め。
ゲームの雰囲気を盛り上げてくれます。

ゲームを起動するとオープニングアニメーションが流れます。
映像は非常に立体感・スピード感に溢れる素晴らしいもので、とても見応えが
あります。格好いい☆
歌の方もなかなか格好良くていいのですが、欲を言えばもっとビートを効かせた
アップテンポなスピード感のある曲の方がよかったかなー、なんて思いました。
いや、現状でも充分格好いいんですけどね。

で、この歌ですが、ゲーム中の戦闘シーンで使われることもあります。
この演出はなかなか良かったですね。一瞬「バグ?」とか思いましたが(笑)

エンディングは歌なしですが、映像はなかなか凝っていていいですねー。
演出面は申し分なしです。
シナリオ・プレイ感
舞台は近未来、ネット内に意識を飛ばして自由に行動が出来るようになって
いる世界。
ゲームは主人公が大切な仲間を殺され、復讐を誓うところから始まります。

序盤はその復讐の相手を捜すためにデータベースをハッキングしたり色々と
調査をして、そうこうしているうちに色々な事実が見えてきて、さらにテロリスト
までが絡んできたりすることによってストーリーは展開していきます。

このゲームはマルチシナリオ・マルチエンディングで、シナリオによって全く
ストーリー展開が変わってきます。復讐のために軍に入ることもあれば、
愛する人を守るために戦うこともあり、非常に幅広い様々なシナリオを楽しむ
ことが出来ます。

ストーリーはなかなかハードな展開で、絵こそありませんが結構キツい陵辱も
あったりして、ヘビーな設定もあいまって非常に緊迫感がありました。

このゲームは1つのシナリオをクリアすると次のシナリオに分岐する選択肢が
現れる選択肢追加型のシステムになっているのですが、話を進めていくと
どんどん謎が解明されていく様はなかなか壮観です。

尤も、私は彩音シナリオをクリアした時点で任務完了な気分になってしまった
のですが(^^;
# 当初の目的は達成してるし(笑)


Hシーンは最初は若干薄めです。陵辱シーンもありますが、絵がなかったり
描写が比較的あっさりしていたりでそれほど濃くはありません。
ただ、このゲームは1度クリアすると特殊なアイテムを手に入れることが
出来るのですが、それを使用することによってHシーンのバリエーションが
増え、増えたシーンはかなりH度高めです。
最初のプレイではストーリーを楽しんで、2回目のプレイではHを楽しむ、
という感じでしょうか。非常によく考えられていますね。


テキストはちょっと読みづらいです。
元々舞台が近未来のネット世界ですので難しい専門用語などが頻発するの
ですが、それ以外にも特定の言葉にルビが振られていて、しかもそれに
統一性が欠けているなどして、テキストを追っていくのはやや辛かったです。
音声の方も原文の方を読んだりルビの方を読んだり統一されていないので、
ちょっと違和感がありました。
たとえばネット空間に意識を飛ばすことを「没入」と表現されているのですが、
これには「ダイブ」というルビが振られています。
そしてセリフでは「没入(ぼつにゅう)可能な者は全員没入(ダイブ)せよ」と
言われていたり。ちょっと引っかかるシーンが多かったです。
難しい単語が頻発するのは仕方ないとして、各所での表現を統一するとか、
原文を読むかルビを読むかは統一してくれればもう少し読みやすかったの
ではないかと思います。ちょっと残念ですね。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は不明。ゲーム内で日付が出てくることもありません。

ワンプレイは3〜5時間。シナリオによって長さが違いますし、戦闘にどれだけ
時間をかけるかでもかなり違ってきますね。
ちなみに私のファーストプレイは4:12:13でした。

難易度は比較的高め。まず戦闘に関しては難易度を3段階に設定できますし、
リサーチミサイルや多弾頭ミサイルポッドなどを装備して常にダッシュしながら
撃ち続けていればなんとかなるとは思います。ただ、時間制限のあるシーン
などではちょっと辛いかも知れませんけど。
そしてシナリオの攻略についてですが、これがなかなか難しいです。
このゲームはシナリオのクリア順がほぼ固定されているのですが、最初の
3つぐらいまではまあなんとかなるとして、それ以降はどこで分岐しているのか
かなり解りづらいと思います。せめて次が誰のシナリオかが解ればなんとか
なるかも知れないんですけどね……。
シナリオのチャートを見るアイテムもあるのですが、もう少しヒントが欲しい
かな? と感じました。まあ、同じシナリオを2回プレイすることになっても、
アイテムを使えばイベントの内容が変わったりするので全くの無駄骨には
なるという訳ではありませんが。
総評
お奨め度ですが、ロボット格闘アクションアドベンチャー好きな人にはお奨め。
……範囲狭すぎですか?(^^;
あとはちょっとハードなSFストーリーが好きな人もOKでしょうか。
アクションパートがあるので誰にでも広くお奨めとは言いづらいのですが、
アクションゲームに抵抗のない人にはお奨めしていいかも知れません。

非常にテンポの良い緊迫感のあるシナリオ、装備する武器を変更することに
よって非常に豊富なバリエーションのコンボを作ることの出来る戦闘システム、
1度クリアするとアイテムが手に入り、それを使用することによって2回目の
プレイではイベントの内容が異なるなど、非常によく考えられたゲームだと
思います。スキップ動作も高速で、繰り返しプレイも辛くないですね。
他にも特定の条件を満たすとアイテムが手に入ったり、武器の使用回数が
一定の回数に達すると新たな武器が開発可能になったり、全てのシナリオを
クリアするとサバイバルモードでひたすら戦闘を繰り返すことが可能になるなど、
ゲーム性という面では文句無し。やり込み型のゲーマーにはたまらない、長く
いくらでも遊べるような作りになっています。

一点だけ気になったのは、シナリオのクリア順がほぼ固定になっていること。
これによって、プレイヤーが思った通りに話を進めることが出来ず、シナリオに
誘導されるままに話が進むことになりますので、「やらされている」という印象を
受ける可能性がありますね。もう少しシナリオに自由度があった方が良かった
かな、と思いました。徐々に謎を明らかにしていくためにはある程度クリア順は
固定しないと仕方なかったのかも知れませんが……。
ただ、同じシナリオでも選択肢の結果や戦闘パートの勝敗でエンディングが
分岐したり、そもそも戦闘部分は非常に攻略性も高いので、ゲーム性という
面では充分に確保されているとは思います。

非常に緊迫感があり徐々に謎が明らかになっていくシナリオ、武器の組み
合わせで自由に作成できるコンボ、アイテムを手に入れることによって変化
するイベント、ストーリーを盛り上げる魅力的なキャラクターと音楽等、非常に
よく練られた完成度の高い作品だと思いますので、アクションゲームが苦手で
ない人は是非。
1度全シナリオをプレイしただけではイベントや武器、アイテムは全然埋まら
ないようになっていますので、それを全て集めるためには何度も繰り返し
プレイする必要がありますので、かなり長く楽しめると思います。
# 修正ファイルを入れることにより、ねこねこキャラが登場するステージが
# 遊べる「HELL MODE」が追加されました(^^)


最後に。ひかるのパンツはちょっと萎えた(^^;
でも、ひかる萌えー。めっちゃくちゃ可愛いねん! ……ロリって言うなー(笑)

最後のシナリオ、あれはハッピーエンドなのか? お前はそれでいいのか?(^^;



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