華夏楼〜かげろう〜
ブランド名 Rateblack ジャンル 館陵辱ADV
発売日 2003.10.10 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(168x230x42mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 437.3MB、CD-DAなし
原画 シナリオ 橋野次郎
音声 一部あり、夏野向日葵、西田こむぎ、春瀬みき、歌織、成瀬未亜
インタフェース フルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 60箇所+オートセーブ10箇所+
クイックセーブ10箇所
なし
おまけ 画像鑑賞、音楽鑑賞、回想
対象属性 時代物(大正)、館物、鬼畜、陵辱、純愛、幼なじみ、ポニーテール、リボン、着物、
未亡人、和服、ご主人様、黒髪、ボブカット、メイド、ストレートロング、金髪、お嬢様、
ガーターベルト、ストッキング、首輪
1プレイ時間 4〜5時間 お奨め度 5

レビュー
概要
1923年9月1日、関東大震災で両親を失った主人公。幼なじみの神楽と共に
なんとか毎日を過ごしていたが、主人公は親の作った借金を抱えていた。
ある日、主人公の元に1通の手紙が届く。そこには毎月援助金を送ってくれて
いた人からの招待状だった。毎月援助金が送られてくることに疑問を持って
いた主人公は、この機会に援助を止めてくれるよう頼むため出向くことにする。
しかし、そこで主人公は、ある契約を持ちかけられ、それを受けてしまう。
その館『華夏楼』で暮らす2人の少女を、陵辱して壊すという契約を……。
果たして主人公の運命は? この契約の真の目的は? という、館陵辱ADV。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

武田神楽(たけだかぐら)。(CV:夏野向日葵)
主人公の幼なじみ。主人公と同じく震災で両親を亡くしている。
主人公の母親代わりのように振るまい、主人公の世話を焼く。
常に主人公のことを第一に考え、主人公の為にかなりの無茶も平気でする。

月島霞(つきしまかすみ)。(CV:成瀬未亜)
華夏楼の使用人。屋敷内の家事を一手に引き受けている有能な侍女。
物静かで、主人公を避けているような素振りを見せる。

九条静華(くうじょうしずか)。(CV:歌織)
華夏楼の主・聖一の妻。主人公に援助を送り、契約を持ちかけた張本人。
色気たっぷりで、主人公を誘惑してくる。

九条椿(くうじょうつばき)。(CV:西田こむぎ)
聖一の養女。頭の回転が速い聡明な娘。一途に聖一のことを想っている。
ただ、頑固で思い込みが激しく、気性の荒い一面も持っている。

九条レナ(くうじょうれな)。(CV:春瀬みき)
聖一の養女で西欧人の娘。男性や日本人に対していい感情を持っていない。
直情的ですぐに暴走してしまう一面も持っている。

絵の方は可愛らしさと色っぽさを兼ね備えた綺麗な絵。ただ、あまり煌びやかな
感じではなく、ちょっとくすんだような感じが雰囲気を出しています。
立ち絵は今ひとつパッとしないのですが、イベントCGは綺麗で、キャラクターも
可愛らしく魅力的です。
その立ち絵ですが、ポーズ変化・表情変化のバリエーションはあまりないものの、
会話の内容などと上手くマッチしていて違和感はありませんでした。

キャラクターは、クールで聡明な椿とアツく行動派なレナという対象的な2人を
メインに、世話焼きの神楽、控えめな霞、色っぽい静華と、とても個性的で
役割がはっきりした配置がなされています。どのキャラクターも様々な想いを
胸のうちに秘めており、それが吐露されたときの豹変ぶりは凄いです。

音声はキャラクターとのマッチングもなかなか良し。最初聞いたときは若干霞の
声が浮いているかなー、と思いましたけど。ちょっと可愛らしすぎる気がします。
もう少し落ち着いた感じの声を想像していましたから。ただ、前半はあまり喋り
ませんし、後半は結構ハマっているので、さほど気にはならないかと思います。
演技の方は全く問題なし。陵辱シーンなども臨場感たっぷりで、感情移入度も
高いと思います。壊れた時の演技も力入ってますね。
ただしこの作品はフルボイスではなく、一部イベントのみボイスありなのが残念
です。ただでさえ物静かでイベントも少ない霞が、これによって特定のイベント
以外はほとんど喋らないような状態に(^^;
あと、主人公の名前は変更可能なのですが、ゲーム中では「あなた」などの
ようにうまく呼びかけを考えられていてあまり違和感はありませんでした。

音楽は、静かで独特の切ない雰囲気を持った曲が多め。舞台が大正時代の
洋館ということで、うまく雰囲気を盛り上げてくれます。
単体で聴いてもなかなか完成度が高いですね。
システム
インタフェースはフルキーボードサポート。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、メッセージ送りもホイールで
可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作はやや重め。メッセージの表示に
エフェクトが掛かっていて一瞬では表示されず、画面の切替にもエフェクトが
かかっていて、表示されるまでちょっと待たされます。

セーブ箇所は60箇所+オートセーブ10箇所+クイックセーブ10箇所。
セーブ/ロードは随時可能です。セーブデータはセーブ日時のほか、シーン
画像と自由記述のコメントが保存されます。
数としては、エンディングの数は結構多いものの、ポイントとなるところから開始
することが出来るため、これだけあれば充分足りるでしょう。

システムは選択肢決定型&コマンド選択型の調教アドベンチャー。
調教パートは主人公の体力が決まっており、それが0になるまでメニューを実行
出来ます。特定のメニューを規定の回数こなすと新たなメニューが現れます。

そしてこのゲームは1幕と2幕からなっており、1幕で特定の条件を満たせば2幕へ
分岐する選択肢が出現します。それ以外にも、条件を満たすとちらほら選択肢が
追加されていっているようです。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が華夏楼に招かれ、少女達を壊す契約を結ぶ所から始まります。
葛藤しつつも欲望に負けて契約をしてしまった主人公は、悩みつつも言われるが
ままに少女達を陵辱していきます。

作品は終始重く暗い雰囲気。主人公の苦悩や、ヒロイン達の様々な想いが絡み
あい錯綜し、かなりシリアスな展開です。

しかし、最初はごく普通の好青年っぽかった主人公ですが、館に入るといきなり
エロエロ鬼畜野郎に豹変するのはどうかと。まるで水を得た魚のようです。
# 初っ端からお尻かよ!(笑)

そして後半は、壮絶な展開。息もつかせぬストーリー展開で、ドキドキしながら
進めてました。
ただ、かなりキツい展開なので、感情移入するところまでは行かなかった……
というか、感情移入したらヤバそうです(^^;

ラストも結構救いのない終わり方が多く、後味も悪めですね。
特にバッドエンドはかなりキツかったです……。

なお、このゲームは1幕と2幕に分かれている訳ですが、2幕では、1幕でほとんど
触れられなかった物語の背景などが語られ、最後までプレイして初めて全ての
謎が明らかになるという感じです。
ただ、2幕でしか語られないことが1幕でも出てきたり、やや整合性に問題がある
ようにも思えます。

難点としては中盤。序盤は陵辱に入るまでの前振りということでいいのですが、
実際に陵辱に入ってからがやや単調でメリハリに欠けます。ともすれば中だるみ
してしまいそうですね。
後半怒涛の展開で盛り返しましたが、もう少し中盤もメリハリが欲しかったです。

このゲーム、それぞれのキャラクターがしっかりとした考えを持って動いている
ため、結構言っていることは筋が通っていて説得力があるんですよね。
後から冷静に考えるとかなり無茶苦茶なこと言ってるんですけど(笑)
そういう意味では、ゲームの世界に入りこみやすくなっていると思います。
キャラクター同士の関係も複雑に絡み合っていて、なかなか面白いです。
# 神楽を言い負かすときの主人公のセリフを「正論だ……」と思った私は
# ヤバいでしょうか(^^;

H度はやや高め。最初は嫌がっていたヒロインが、徐々に従順になっていく様が
描かれており、描写も丁寧だと思います。ただ、シーンの数はかなり多いものの、
シーン1つ1つの尺はやや短めです。そして中盤はひたすら調教するだけという
感じで、何度も同じメニューを繰り返すことになり、ちょっと作業になってしまって
いる感もありますね。同じメニューでも内容はかなりの種類用意されていて、全く
同じシーンを何度も見るということはあまりないのですが、やはり同じメニューだと
内容も似通ってしまいますので。絵やテキストの使い回しも多いですし。

テキストはやや誤字が目に付きます。一部、意味不明なところも見受けられ
ました。あと、射精の時の擬音が独特ですね。「ヴュヴュ」だの「ボビュ」だの
というテキストが平然と出てきます。私はちょっと馴染めませんでした。
# 「ボビュ」はないだろう(^^;
プレイ時間・難易度
ゲームは大正13年12月25日から始まります。厳密にはそのちょっと前から
始まっているのですが。ゲーム期間は約10日間。

ワンプレイは4〜5時間。ただ、このゲームは最後までプレイしないと全体像が
掴めないため、1周の時間というのはあまり意味がないかも知れません。
最後のシナリオをクリアするまでには15〜20時間程度でしょうか。

難易度は低め。選択肢の数はそれほど多くなく、1周クリアすると、その後どう
いう行動に出ればいいのかがヒントとしてもらえますし、バッドエンドになって
しまった時も、どこが悪かったのか指摘してくれますので、それほど苦労せず
クリアできると思います。最後の方はちょっと大変かもですけど。
総評
お奨め度は、時代物の洋館サスペンスストーリーが好きな人にお奨め。
舞台設定が大正時代の関東大震災直後ということで、世界観がしっかり構築
されていますし、舞台背景もわかりやすく、入りこみやすいと思います。
また、調教パートが用意されていて、女の子が徐々に従順になっていく様が
上手く描かれていますので、そういう趣味の方(笑)にもお奨めできます。

ただ、純愛要素はあるにはありますが、ほとんどのシーンは凌辱的なものです。
しかもほとんどのエンディングはハッピーエンドとは言い難い、切ない展開に
なっています。極めつけは、かなり衝撃的なキツいシーンが、各所にちりばめ
られていますので、そういうのに耐性のない人にはかなり厳しいと思います。
元々の話からして2人の娘を壊すということですし、実際にはそれ以上に強烈な
シーンがありますから、かなりプレイする人は選ぶと思います。

しかし、舞台設定が明確でゲームの世界には入っていきやすいと思いますし、
先の展開や話の真相が気になる、プレイする人を引き込む力のあるシナリオだと
思います。中盤、やや単調になって中だるみしがちですし、若干整合性の怪しい
部分はありますが、トータルで見ればそれなりのシナリオだと思います。

ただ、1度見たシーンでも、見た時と別のルートで見たときはスキップが効かない
など、やや繰り返しプレイが辛く感じる部分もありました。テキストの使い回しが
多いのもちょっと気になりますね。

そして音声がフルボイスではないため、キャラクター同士の会話がやや臨場感に
欠けるのも勿体無いですね。通常イベントでの会話の駆け引きがポイントになる
作品だと思えるだけに残念です。

やや人を選ぶダークな雰囲気の作品ですが、先が気になる展開や、衝撃的で
壮絶なシナリオは目を引くものがありますので、気になった方はどうぞ。
ただし、プレイするなら最後まできっちりプレイしましょう。途中でやめると救いの
ない、つらーいゲームになってしまいます。
ただ、そこに到達するにはかなり時間がかかるうえに、ダークでキツい話を何度も
読まないといけないわけですが……。
しかも、似たようなテキストやシナリオが続きますからねぇ。
# その分、最後に救われると信じてプレイしましょう。
##裏切られても責任は持ちません(^^;

最後に。華夏楼って、年末年始という概念はないのですか?(^^;
# ちょっとは季節のイベント入れてもバチは当たらないと思うよ……。


やっぱ、館は燃やしてなんぼ、ですかね?(笑)
しかし、人、死にすぎ……(T_T)
そして、トゥルーエンドあっさりすぎ。
エンディング、ハッピーになればなるほど面白味に欠けるのはどうにも……。



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