あやつりブルマー
ブランド名 Le.Chocolat with Hammerheads ジャンル ブルマティック・アドベンチャー
発売日 2005.07.08 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(168x235x51mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 7.45GB(DVD-ROM)
原画 吉井ダン シナリオ 髪ノ毛座
音楽 25曲、ファムファタール あり(2曲、OP・ED)、
大野まりな、あなりす
音声 フルボイス、成瀬未亜、柴田蕗、みすみ、山久悠、一色ヒカル、胸肩腎
インタフェース フルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 120箇所+クイックセーブ1箇所 CG枚数 196枚
おまけ CG鑑賞、シーン鑑賞、音楽鑑賞
対象属性 ブルマー、体操着、バカゲー、学園物、コメディ、ギャグ、赤髪、ツインテール、リボン、
オーバーニーソックス、義妹、お兄ちゃん、眼鏡っ娘、お下げ、巨乳、ポニーテール、
女教師、女医、白衣、ストッキング、紫髪、ショートカット、触角
1プレイ時間 5〜8時間 お奨め度 7

レビュー
概要
ブルマーが見たいがために体育の教員免許を取った主人公。だが、学園では
ブルマは廃止され、つまらない毎日を送っていた。しかしある日、突然新しい
校長がやってくる。その校長は、なんとブルマーの着用を義務づけた。浮き足
立つ主人公の前に、新任の保健医が現れ、主人公に1対のブルマーを託す。
なんでも、このこのブルマーは「あやつりブルマー」と呼ばれ、赤のブルマーを
穿いた人を、紺のブルマーを人が自由に操ることが出来るという。そして、この
ブルマーを使ってブルパワーを溜め、悪の大王の復活を阻止して欲しいという。
かくして、主人公の、世界を救うためと、自分の欲望を満たすための戦いが
始まる……という、ブルマティック・アドベンチャー。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

青山里穂(あおやまりほ)。(CV:山久悠)
主人公の義妹。明るく元気な女の子で、一見素直だが実は結構激しい性格。
主人公のことを「お兄ちゃん」と呼び慕う。
# 「襲う価値無しかよ!!! エロゲーだろ? ちっとは手を出せっての!!」(笑)

山田ちづる(やまだちづる)。(CV:柴田蕗)
主人公が受け持つクラスの子。読書が趣味の大人しい娘。ただし、読む本は
レディースコミックまで幅広い。比較的大人しいが、結構キツいことを言う。

筒井さやか(つついさやか)。(CV:成瀬未亜)
主人公が受け持つクラスの子。学園総括部の副委員長。風紀委員も兼ねて
いて、学業に関係ない者は完全否定する、真面目で堅物な女の子。主人公の
ことは「変態教師」と切り捨てる。ブルマーを穿くことを頑なに拒否する。

三上鏡華(みかみきょうか)。(CV:一色ヒカル)
新任の保健医。主人公に「あやつりブルマー」を託し、「灼熱のブルマー」の
継承者を捜してくれと頼む。明るくノリのいい女性。
言葉を略すのが好きで、それを流行らせようと繰り返す。
# 「ブルマーの話を聞くスチューデント達……略して、ブルマーデント!」(笑)

桜田のあ(さくらだのあ)。(CV:みすみ)
陸上部に所属する女の子。走ることが好きで、いいタイムを出すため毎日
真面目に練習している。明るく素直で前向きな女の子。

絵の方は可愛らしい絵柄。表情がとても活き活きとしていていいですね。
パッと見でとてもわかりやすいです。
里穂の嫌そうな顔なんかは、めちゃめちゃ雰囲気出ています(^^)
CGは明るく発色のいい色遣いで、よく映えますね。丁寧に処理されていて
好感が持てます。
立ち絵はポーズ変化はなし、表情変化はあり。さらに、口パクもあります。
ポーズ変化はないものの、立ち絵の大きさを変えたり立ち位置を変えたり
動かしたりと、演出はかなり凝っていて、雰囲気がよく伝わってくるのが
いいですね。
屋上の扉の所でこっそり覗いてるところとか、窓から覗いてるところとかが、
立ち絵だけでしっかり表現されています。

キャラクターは個性豊かな面々揃い。みんな一癖も二癖もある人ばかりです。
中でも、新任の校長先生は、もうやり過ぎってぐらい個性的です。
完全に主人公を食ってます(^^;

音声はキャラクターとのマッチングもよく、演技の方も文句なし。
皆さんとても勢いのあるノリノリな演技で、作品を非常に盛り上げてくれます。
中でも、校長役の胸肩腎さんの演技には脱帽。もう、なんというか、いろいろ
やり過ぎです(笑)

音楽は激しい曲からほのぼのとした曲、静かな曲にコミカルな曲と、非常に
幅広く、シーンにあった曲が使われていて、作品を盛り上げてくれます。

ゲームを起動すると、オープニングアニメーションが流れます。
歌は独特の雰囲気を持った、コミカルな曲。ゲームの雰囲気を上手く表して
いると思います。
絵の方は、キャラクター紹介・シーン紹介的なものに、イメージ映像が入って
いる感じなのですが……なんスか、この絵は(^^;
なんか、すっごい馬鹿っぽいのですが……。いや、そういう作品なんですけど。

エンディングも歌あり。こちらはしっとりとした雰囲気の、それでもちょっと
変わった雰囲気の可愛らしい曲。ちょっとラストの雰囲気とはズレてるかなー
とも思えますが、まあ、エンディングまでおバカな歌だと、さすがに疲れますか。
システム
インタフェースはフルキーボードサポート。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は比較的軽快。ただし、画面効果でちょっと待たされることもありますが。
スキップ動作は比較的軽快。

セーブ箇所は120箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードはあやつり時空
以外では随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像と自由記述のコメントが保存され
ます。コメントは、何も入力しなければ、シーンタイトル(日付と時間帯)が保存
されるようになっています。
数としては、分岐が明確なので、これだけあればまず足りるでしょう。
ほとんどクイックセーブで事足りると思います。

システムはマップ移動場所選択+選択肢決定型のアドベンチャー。
マップ画面では、「移動」と「設置」が選択でき、「移動」では文字通り指定した
場所に移動を行います。「設置」では、選択した場所に「スレーブブルマー」を
設置することが出来ます。この設置した場所に女の子が1人で存在している
時に「移動」すると、あやつりイベントが発生します。
ただし、「設置」をするためには、情報を集め、女の子が1人になる場所と時間を
調べておく必要があります。
そして、あやつりイベントでは「あやつり時空」と呼ばれる空間が発生し、そこで
女の子を操ります。どう操るかは3つの選択肢から選ぶのですが、この時スロット
のように選択肢が点滅し、それを止めたところの選択肢が選ばれるようになって
います。なので、好きなように選択肢を選べるわけではありません。
また、このときにどの選択肢を選んだかによって、あやつりの正否が決まります。
1日の最後に、鏡華先生にあやつりのアドバイスをもらうことが出来、それにより
正解だった選択を知ることが出来ます。
また、マップ画面にはキャラクターが表示され、空振りすることはありません。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作は不可です。
主人公の名前は「青山満男(あおやまみつお)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは、新任の校長がやってきて、ブルマーを義務づけるところから始まり
ます。そこに、新任の保健医もやってきて、主人公に1対のブルマーを託す。
そして、伝説の「灼熱のブルマー」を継承できる女性を育て、悪の大王と戦って
欲しいという。
ブルマー時空をあやつる事が出来る新たな人類、ブルマイノリティーの主人公は
快くそれを引き受け、灼熱のブルマーを継承する女の子を捜す……という感じ。
……まあ、ただ単に、ブルマーが好きで、女の子のブルマー姿を見たいだけの、
アホ主人公なんですが。
# 「青山……ブルーマウンテン……ブルマーウンテン!!」……アホだ、こいつ(^^;
##「まあさすがにこれは口に出さないが。あ、口に出すのは好きだぞ、うん」
##……いっぺん死んでこい(^^;

ストーリーは終始コミカルに、おバカに進んでいきます。
各所にギャグやパロディがちりばめられており、ノリと勢いで突き進みます。
# 「月が替わって〜保険証再提出よ!!」……わけわかんねぇ(^^;
##「赤ブルマー好きのみんな〜! オラに少しだけエナジーを分けてくれ!」(笑)

ラストもそのままノリと勢いだけで押し切るおバカな展開。ストーリー性とか
脈絡とかは丸めて捨てた、非常に潔い終わり方でした。こういうの、好きよ。
# 最後、主人公なーんにもしてないけど(^^;

H度は並。各ヒロインとも複数回用意されています。尺は短め。描写の方も
ややあっさり目です。
まずゲームを開始するときに「はげしい」か「やさしい」のどちらかを選択し、
「はげしい」を選んだ場合、追加のイベントがあります。
あやつりイベントは全部で3ラウンド用意されており、各ラウンド毎にスロットで
内容を決定し、イベントを進めていく形になります。
この形式は、ゲームとしては面白いと思いますが、Hシーンを楽しむには全然
向いていない気がします。イベント1つ1つが短く、しかも間にスロットが入る
ため、テンポも悪く、純粋にHシーンを楽しむことも出来ません。
また、選択肢毎のイベントに繋がりはなく、今ひとつ感情移入も出来ません。
そして、内容自体もあっさりしており、その短さも相まって、かなり消化不良な
印象が強いです。

テキストはやや誤字多め。行頭に『」』が来ることも非常に多いです。
そして、いたるところにギャグやパロディが埋め込まれ、ノリと勢いで突っ切る
やたらテンションの高いテキストですので、ちょっと合わない人もいるかも。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は25日間。大運動会までに「灼熱のブルマー」の継承者を育てる
必要があります。1日ずつプレイしていくタイプです。

ワンプレイは5〜6時間。共通部分がかなり多いため、2周目以降はスキップを
使えばかなり短縮できるかと思います。

難易度はやや低め。攻略自体は狙ったキャラと会い続けていればいいだけ
なので簡単ですが、あやつり時空で適切な選択肢を選ばないと次の段階に
進めないため、スロットの目押しが出来ないとちょっと辛いかもですね。
また、最初に「やさしい」を選んでおけば、スロットの速度は遅くなりますが、
見られないイベントが出てきますし。
コンプリートしようと思うと、どうせ「はげしい」でプレイしないといけないわけ
ですからねー。
それと、4人同時攻略が可能なのですが、それをやろうとすると、イベントを
起こすタイミングを考えないといけないので、ちょっと難しいかも。
総評
お奨め度ですが、明るくおバカな作品が好きな人にお奨め。
もちろん、ブルマー好きな人にもお奨めです。

この作品は、誰が何と言おうと、正真正銘のバカゲーです。コンセプトから
ストーリー、オチまで、徹頭徹尾おバカな作品は久しぶりでした。
ちょっといい話に逃げようとしたり、最後は綺麗にまとめようとしたりせず、
最後までおバカとブルマーを貫き通す、非常に解りやすく潔い作品でした。

会話はコミカルで面白く、キャラクターもみんな個性的で活き活きしており、
各所にギャグやパロディがちりばめられていて、何も考えずノリだけで気軽に
プレイできるのはいいですね。
ストーリー性は皆無ですし、設定も強引で無茶苦茶ですが、そんなのはどう
でもいいんです。だって、バカゲーですから。

ただ、そのノリはあまりにも独特なので、合わない人も多いかと思います。
そして、一番引くのは、主人公のブルマー姿。女の子を操るためには、
マスターブルマーを穿く必要があり、その姿がばっちり描写されています。
その絵があまりにくどく、濃く、胸焼けがするぐらいです(^^;
しかも、その時の音楽やかけ声も暑苦しく、ちょっともう勘弁って感じです。
最初は面白かったんですが、何度も見ているうちに気持ち悪くなってきて、
ついにはアニメーションOFFにしちゃいました(^^;

あと、普通にストーリーを楽しむ分にはいいのですが、Hシーンを楽しもうと
すると、かなり弱いです。元々イベント1つ1つはかなり短めな上、あやつり
内容選択スロットが入るなどテンポが悪く、純粋にHシーンを楽しむことが
し辛くなっています。
もちろん、後半には純粋なHシーンも用意されていますけど、それもかなり
短めで描写もあっさりのため、Hに注目すると、物足りなさを感じるでしょう。
まあ、ほとんどのシーンでブルマー着用なのは、かなり潔いですが。

とにもかくにも徹頭徹尾バカ&ブルマーな作品で、非常にわかりやすいので、
ノリや雰囲気が気に入った人は是非どうぞ。
プレイするときは、何も考えず、作品の雰囲気に身を委ねましょう。
ほんっとに、馬鹿馬鹿しいゲームです。(褒め言葉)

最後に。「とってもブルマくさい……。大量のブルエナジーが漂っているわ」
……ブルマくさいってヤだな……(^^;


「橋本ぉ、こらぁ!」……(T_T)
まあ、ゲーム作っていた頃は、ご存命でしたもんねぇ……。
ちょっと切なくなっちゃいました。ご冥福をお祈りします。



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