ぱんちょDEブラボー!
ブランド名 Le.Chocolat&Raccoon ジャンル メケメケ泥棒アドベンチャー
発売日 2005.04.08 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(150x215x36mm) マニュアル B6ブックタイプ
DISC容量 INSTALL DISK : 530.7MB、CD-DAなし
GAME DISK : 467.0MB、CD-DAなし、SecuRom
オリジナルサウンドトラック : CD-DA=382.9MB、CD-DA15トラック
原画 羽音るな、いづみはるえ シナリオ 湊甚七
音楽 12曲、GLASS ROAD あり(1曲、OP)、成瀬未亜
音声 あり、橘裕美、草柳順子成瀬未亜新堂真弓、佐本二厘
インタフェース ほぼフルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 80箇所 CG枚数 80枚
おまけ CGモード、音楽モード
対象属性 ドタバタ、コメディ、バカゲー、紫髪、ストレートロング、リボン、金髪、ショートカット、
くノ一、銀髪、ふんどし、オーバーニーソックス、ポニーテール、お兄ちゃん
1プレイ時間 3〜4時間 お奨め度 5

レビュー
概要
平凡な学生生活を送っていた主人公は、ある日ひょんなことから謎の組織
「メケメケ団」に引きずり込まれてしまう。時価数億円といわれる黄金の
ブラジャーを手に入れるため、下着専門の怪盗クロッチから、下着泥棒の
技術を教わることになる。果たして主人公の運命はどうなるのか……と
いう、メケメケ泥棒アドベンチャー。……メケメケって……(^^;
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

高崎理香子(たかさきりかこ)。(CV:橘裕美)
メケメケ団のリーダー。知的で策謀に優れる。お金の計算にかけてはずば
抜けた才能を持つ。怪力暴力ねーちゃん。

招羽々和(まねきわわわ)。(CV:佐本二厘)
謎の宗教「てんぽげ教」を信じる不思議電波少女。占いが得意で的中率が
高い。頭の回転も早く、体術もこなせるマルチな女性。
常に前髪で顔が隠れている。通称・羽々ちゃん。

シャーリー・ベイカー。(CV:新堂真弓)
メケメケ団の専属ドライバー。その凄まじいドライビングテクニックは、
どんな痛みをも忘れるほどと言われる。寝るのが大好きで年中ぼけぼけ
している。日本語が若干怪しい。

蛍(ほたる)。(CV:成瀬未亜)
冷静沈着、冷酷非情なくノ一。無口で無愛想。極度の恥ずかしがり屋で、
肌を晒すと身動きが取れなくなる。

工藤アリス(くどうありす)。(CV:草柳順子)
爆発物のエキスパートな女の子。明るく元気いっぱいで好奇心旺盛。
主人公のことは「お兄ちゃん」と呼び慕う。

絵の方は原画家さんが2人いて、結構絵柄に差はあるのですが、全体的に
可愛らしく愛嬌のある絵柄。ほんわかした柔らかい印象があります。
CGは原色に近い色遣いが多く、ややべたっとした印象はあるものの、
コントラストがはっきりしておりわかりやすい処理になっていますね。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。アクションが大きく、コミカルな
表情等も多く用意されていて、会話がとても楽しいです。

キャラクターは個性豊かな面々揃い。個性の方向性がバラバラで、とても
バラエティ豊かで会話も楽しいです。
アリス萌え。羽々ちゃんも可愛らしくて素敵です。

音声はキャラクターとのマッチングも良く、演技の方も問題なし。
羽々ちゃんやシャーリーはかなり独特な口調なのですが、それがほとんど
違和感なく自然に演じられているのは素晴らしいです。雰囲気がとても
良く出ていると思います。

音楽はゆったりした綺麗な曲が多め。爽やかな雰囲気を醸し出しています。
……ゲームの内容には爽やかさはあまり感じられませんが(^^;

ゲームを起動すると、オープニングアニメーションが流れます。
歌はノリが良く可愛らしい歌。歌詞もなかなかお茶目で聴いていて楽しいです。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。最初にプロローグ的な説明も
入っています。
システム
インタフェースはほぼフルキーボードサポート。タイトルメニューやおまけ
モードはキーボードで操作できないようですが、それ以外は全てキーボードで
操作可能です。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能、音声のリピート再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は比較的軽快ですが、1回クリックしただけでは次に進めないこともある
ため、やや操作性は悪いです。スキップ動作はやや遅め。

セーブ箇所は80箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像と自由記述のコメント、ゲーム内
日付とキャラクターのアイコンが保存されます。
数としては、基本的に狙ったキャラと会い続けるだけで、選択肢もそれほど
難しいものはないと思いますので、これだけあれば充分かと思います。

システムは移動場所選択+選択肢決定型のアドベンチャー。
1日に2回、誰の下着を取りに行くかを選択し、あとはイベント中に発生する
選択肢を決定しながら進みます。
選択肢を間違えると、即バッドエンドに行くことも多く、選択肢の効果は解り
やすいと思います。

このゲームにはSecuRomによるプロテクトが施されており、毎回起動時に
ディスクチェックが入ります。そのため、ディスクレス起動は不可です。
バックグラウンドでの動作も不可です。
主人公の名前は「兼坂凛児(けんざかりんじ)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が人違いによってメケメケ団に連れ去られ、仕方なく仲間に
なるところから始まります。時価数億円と言われる黄金のブラジャーを盗む
ため、怪盗クロッチから下着泥棒の技を習う……という感じです。

ストーリーは終始コミカルに進みます。途中、若干シリアスな部分もあったり
しますけど、すぐにギャグに戻ります。全体的に、展開はナンセンスギャグが
ベースで進みます。
# マージャン対オセロの対決て。わけわかりません(^^;
##しかも、白をポンしてるのに、ピンフドラ3ってありえねぇ(^^;

ラストは結構あっさりすぱっと終わります。それまで危惧していた点とか、
問題になりそうなことを全部無視した清々しい終わり方もあったり。

まず気になるのは展開の強引さ。主人公は黄金のブラジャーを盗むため、
怪盗クロッチから女性が着たままの下着をかすめ取る技を伝授されたり、
女の子の部屋に潜入して下着を取ってくる修行をさせられるわけですが、
これに何の意味があるのか全く解りません。
黄金のブラジャーは展示物なので大切に保管されているハズですから、
着たままの下着を盗む必要なんてないです(^^;
それに、女の子の部屋から下着を取ってくるのも、女の子は同意していて
わかりやすいところに下着を置いていたり、むしろ目の前で平然と下着を
持って行ったりすることもあるので、何の修行なんだか解りません。
一体何がやりたいのでしょうか……。

それと、一部整合性……というか、イベントの繋がりが怪しい部分が見受け
られました。正解の選択肢を選ぶと自然に話が進むのですが、間違った
選択をすると、途端にイベントの繋がりがおかしくなったりすることも。

H度はやや低め。各ヒロインとも複数回(4回)用意されているのですが、尺は
やや短めで、描写もあっさりめです。キャラによっては、本番の回数は少ない
こともありますし。
内容は基本的に純愛系の普通のシーンですが、キャラによっては無理矢理な
シーンもあったり、イタズラレベルのシーンもあります。

テキストはちらほら誤字等が見受けられたり、行頭に『」』が来ることもあり、
さらに名前欄にテキストが入っていることもあったりと、やや丁寧さには欠ける
ように思えます。
プレイ時間・難易度
ゲームは3月18日の金曜日から始まります。ゲーム期間は約1ヶ月。基本的
には1日ずつプレイしていきますが、最後の方は何日か飛んだりもします。

ワンプレイは3〜4時間。テンポ良く進み、あまり大きな盛り上がりもないため、
あっさり終わる印象があります。

難易度は低め。基本的に狙ったキャラクターと会い続けていればOKです。
選択肢は間違えるとバッドエンドに直行したりと、効果もわかりやすいため、
悩むこともないでしょう。
総評
お奨め度ですが、簡単お手軽コミカルストーリーが好きな人にお奨め。
何も考えずに気軽に楽しめますし、テンポも良く、プレイしやすいと思います。
というか、深く考えたらダメな作品です(^^;

個性豊かなキャラクターの織りなすドタバタな展開は楽しいですし、主人公も
やたらテンションが高くてプレイしていて楽しいです。

ただ、ストーリー展開はかなり強引で、行動の指針が明確でなかったり、問題を
全て棚上げしたまま終わったりなど、ちょっと消化不良な印象があります。
そして、基本的なストーリー展開はどのシナリオも同じため、今ひとつ面白みに
欠けているように感じます。

また、基本的にはコミカルな展開なのですが、それほど徹底的にギャグという
わけでもなく、途中ちょっぴりシリアスな展開が入ってきたりと、バカゲーを
作りたいのか単なるドタバタコメディを作りたいのか、判断に迷います。
設定の無茶苦茶さなんかはバカゲーだと思うのですが、その割には全体的に
テンションもパワーも足りてないように思えますし……。
ちょっと中途半端な印象があります。どうせやるなら、もっと徹底的にハメを
外しても良かったんじゃないかなー、と思います。

キャラクターは魅力的ですし、声優さんの演技もばっちりで、ややばらつきは
あるものの絵も可愛らしいのですが、全体的にパンチに欠ける、ちょっとパワー
不足な作品で、勿体ないですね。

最後に。主人公の存在価値って一体……(^^;


銃弾を素手でつかみ取る……って、いや、それ、無理だから。もし出来たと
しても、指がちぎれ飛んで、大やけどするから(^^;

ところで、シャーリーの口癖「あちし」「なのな」「にゃー」って、なんだかうちの
看護婦を思い浮かべてしまうのですが……(^^;



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