ラッキー×クロス
ブランド名 コトノハ ジャンル 学園恋愛アドベンチャー
発売日 2008.06.27 定価 \9,240
パッケージ 紙製パッケージ(190x270x40mm) マニュアル B5ブックタイプ
DISC容量 GAME DISC : 2.02GB(DVD-ROM)、Alpha-ROM
オリジナルサウンドトラック「北美空学園演奏会」 : CD-DA=611.3MB、CD-DA32トラック
原画 bomi シナリオ 御茶ノ水電子製作所
音楽 32曲、Pianos DauGe
藤間仁(Elements Garden)
あり(1曲、OP)、NANA
音声 女性キャラ・フルボイス、七生ゆう、桃井いちご、MI-KO奥山歩、芽々、ヒマリ
このえゆずこ本多しの舞、蔵前力士、岩沢郁海、MYME、永倉仁八、野老亭桃助
インタフェース フルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 99箇所+オートセーブ10箇所 CG枚数 79枚
おまけ CGモード、音楽モード、回想モード
対象属性 学園物、純愛、ボクっ娘、ショートカット、金髪、ボブカット、先輩、ツインテール、触角、
ストレートロング、オーバーニーソックス、紫髪、眼鏡っ娘、リボン
1プレイ時間 5〜6時間 お奨め度 6

レビュー
概要
主人公は、元お嬢様学校である北美空学園のラクロス部に所属する一年生。
しかし、ラクロス部はマトモな活動もせず、遊んでばかり。そんな中、一人の
転校生が現れ、運命が動き出す。果たして主人公達はどんな夏を過ごして
いくのだろうか……という、学園恋愛アドベンチャー。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

留萌舞(るもいまい)。(CV:奥山歩)
主人公のクラスメイトでラクロス部。体を動かすのが大好きな、明るく元気な
暴走突撃娘。勉強は苦手で、成績はクラス最下位。

乙部アン(おとべ)。(CV:MI-KO)
主人公のクラスメイトでラクロス部。控えめで大人しい子。運動は苦手だが、
成績はトップクラス。刃物を持つと性格が変わる。機械いじりが得意。

静狩音江(しずかりおとえ)。(CV:芽々)
主人公の先輩で、ラクロス部部長。一見おっとりのんびりした雰囲気だが、
悪戯好きのトラブルメーカー。極度のめんどくさがり。

日高千歳(ひだかちとせ)。(CV:桃井いちご)
主人公の先輩で生徒会長。ラクロス部所属。真面目で責任感が強い。
物言いがストレートでキツい。

旭川風花(あさひかわふうか)。(CV:七生ゆう)
学園に転校してきた二年生。スポーツ万能。無口で物静か。人付き合いがヘタ。
一般常識が欠落している。動物が好き。

上川直(かみかわなお)。(CV:ヒマリ)
主人公の先輩でクリケット部部長。音江とは因縁浅からぬ中。
キツい物言いとツンツンした態度。

留萌藍(るもいあい)。(CV:本多しの舞)
舞の姉。実家である喫茶店で働いている。一見落ち着いているが、アツくなると
周りが見えなくなる。

ロッテ。(CV:このえゆずこ)
アンの妹。我が儘で高飛車で高圧的な女の子。お姉ちゃんが大好きで、主人公の
ことは下僕扱いする。

絵の方はすっきりとした可愛らしい絵柄。動きがあって活き活きとしていて
いいですね。
CGはややべったりした感はあるものの、丁寧に処理されていると思います。
立ち絵はポーズ変化・表情変化共にあり。会話に合わせてコロコロ切り替わり、
コミカルな表情もあったりと、見ていて楽しいです。

キャラクターは個性的な面々揃い。みんな前へ前へ出てくるようなキャラで、
唯一アンだけが控えめという感じですね。みんな名前に北海道の地名が入って
いるようです。
黒酢ちゃん萌え(笑)

音声はキャラクターとのマッチングは良く、演技の方も問題なし。
シーンによって若干音量にバラツキがあるのか、突然デカい声でしゃべり出す
ことがあってちょっとびっくりしました。

音楽はゆったりほのぼのした曲が多め。静かで落ち着いた曲も多く、BGMらしい
BGMという感じです。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はアップテンポで爽やかな歌。軽快でスピード感がありとても聴きやすいです。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。特筆すべき点は無し。

エンディングは歌なしの曲のみ。オープニングもエンディングもですが、どうも
短くてあっけなく終わってしまう感じがします。
システム
インタフェースはフルキーボードサポート。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は比較的軽快。スキップ動作はそこそこ高速です。
ただし、効果音が鳴っている間、入力を受け付けなくなるため、ちょっと
イライラすることも。

セーブ箇所は99箇所+オートセーブ10箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーンタイトルとシーン画像、メッセージの
一部が保存されます。
数としては、選択肢の数は少なめで、効果も比較的わかりやすいため、これだけ
あれば充分かと思います。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。

本作にはAlpha-ROMによるプロテクトが施されており、初回起動時のみディスク
チェックが入ります。それ以降はディスクレス起動可。
バックグラウンドでの動作は可能です。
主人公の名前は「北見啓斗(きたみけいと)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームはラクロス部がクリケット部に部室を追われるところから始まります。
使われていない資料館を部室として活動を再開していく中で、女の子達との
距離を縮めていく……という、感じ。

前半は明るく楽しいコミカルな雰囲気で進みます。
ヒロイン達はみんな個性的で、特に音江と舞は好き放題なので、主人公達が
それに振り回されていくという感じです。

後半はヒロイン達の抱えた問題と向き合い、乗り越えていくという、ちょっと
シリアスで一部突拍子もない展開になります。

ラストはすっきり綺麗にまとめられていて、プレイ後の気分は爽快です。

まずプレイしていて気になったのが、ラクロス部の存在。
シナリオによっては、ラクロスをやるシーンがほとんど出てきません。
いくつかの練習シーンはありますが、ほぼそれだけです。というか、前半は、
主人公達新入生は、ラクロスのルールすら知りません。そんな状態で、ただ
キャッチボールをしているだけという感じで、ラクロス部である意味を感じ
ませんでした。別にサッカー部でもセパタクロー部でもカバディ部でもいい
のでわ。それに、部員達も、めんどくさがりのやる気なし、生徒会が忙しくて
参加出来ず、とにかく体が動かせればそれでいい、主人公さえいればそれで
いい、という感じで、真面目に部活をやろうとしているのは主人公だけです。
まあ、シナリオによっては、最後にラクロスに取り組んだりはするんですが。

そして、設定や展開の突飛さも気になりました。
一見、普通の学園青春純愛物に見えますが、各ヒロインはいろんな設定を
持っていたり、途中とんでもない展開になったりします。
ちょっとネタバレになりますが、まああんまり影響のないところで一例を挙げ
ると、透明人間になったりとか。意味がわかりません。

他にも、特に後半、展開が非常に駆け足になって、たった1つのイベントで
考え方が全く変わってしまったり、説明不足・描写不足が気になりました。
まあ、プロローグの最後からして、突拍子もない展開なんですが。

また、お嬢様学校という設定も、お金持ちのキャラがいる程度にしか使われて
いないように思えます。というか、お嬢様に見えるキャラがほとんどいない
ような気がするのですが……。

さらに、主人公は学内で数少ない男子という設定ですが、単におもちゃ扱い
されている以外はあんまり有効に使われていないように思えます。

H度は並。各ヒロインとも複数回(3回)用意されています。尺の方はやや短め、
描写はややあっさりめです。
内容的には純愛系の気持ちを確かめ合うようなシーンが多いですが、誘われて
とか、勢いに任せてといったシーンもちらほら見受けられます。
初めての時から2回戦に突入したりとなかなか頑張っているんですが、どうも
描写があっさりで今ひとつ盛り上がりませんでした。

テキストは誤字等はほとんど気にならず、テンポも良く読みやすいテキスト
だと思います。後半はちょっとテンポ良すぎな感もありますが。
プレイ時間・難易度
ゲームは6月30日(月)から始まります。見事に2008年のカレンダーですね。
ゲーム期間は1ヶ月弱。基本的に1日ずつプレイしていきます。

ワンプレイは5〜6時間。元々そんなに長くないんですが、後半の急加速の
おかげで実際以上に短く感じました。
全体の半分近くが共通部のため、2周目以降はスキップを使えばかなり短縮
可能です。

難易度は低め。選択肢の数は少なく、効果も比較的わかりやすいので、
それほど悩むこともないでしょう。
総評
お奨め度ですが、ちょっと変わった設定の、学園恋愛物が好きな人にお奨め。
ラクロスをメインとした学園青春物を期待してプレイするとちょっと肩すかしな
感はありますが、思いもしない方向に話が進んだりするので、意外性のある
ストーリーが楽しめると思います。
……まあ、かなり序盤である程度先は読めてしまうんですけど。

主人公や各ヒロインはいろんな設定を持っているのですが、最初はほとんど
明かされず小出しにされる上、唐突に出てくるためちょっとついていくのが
大変で、しかも設定が今ひとつ有効に利用されていないように感じて、どうにも
もったいない印象が強いです。

また、基本的に主人公は押しが弱く、女の子たちに振り回されるという形に
なるので、やや感情移入しづらく、若干プレイする人を選ぶかも知れません。
まずは体験版をプレイして、雰囲気を掴む方がいいかも知れません。

最後に。超時空要塞ラクロス(笑)
# まさか、このネタのためにラクロスを?(^^;


誕生日プレゼントが半田鏝で、クリスマスプレゼントが工具セット……。
……よくグレなかったね(笑)



ロビーに戻る  レビュートップに戻る