angel breath-エンジェルブレス-
ブランド名 戯画 ジャンル 学園ADV
発売日 2006.02.24 定価 \9,240
パッケージ 紙製パッケージ(190x270x41mm) マニュアル B5ブックタイプ
DISC容量 GameDisc1 : 579.2MB、CD-DAなし
GameDisc2 : 567.0MB、CD-DAなし、Alpha-ROM
ORIGINAL SOUNDTRACK : CD-DA=609.3MB、CD-DA21トラック
原画 七海綾音高苗京鈴、カントク シナリオ 鳴雪梓待 with 企画屋
音楽 17曲、Hirasan あり(1曲、OP)、
ave;new feat. 佐倉紗織(ave;new)
音声 あり、柴田蕗、かわしまりの、さくら、和羽、みる、
杉原茉莉、三原椎名、越智悠、紫苑みやび、後野祭、前中礼二、由貴恵
インタフェース ややキーボード操作可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 99箇所+オートセーブ10箇所 CG枚数 65枚
おまけ CGMode、MusicMode、ReplayMode
対象属性 純愛、ドタバタ、学園物、幼なじみ、赤髪、オーバーニーソックス、女教師、女医、白衣、
ボブカット、アホ毛、眼鏡っ娘、緑髪、委員長、ストレートロング、メイド、エプロンドレス、
ドジっ子、金髪、ショートカット、ボクっ娘、黒髪、ポニーテール
1プレイ時間 5〜6時間 お奨め度 6

レビュー
概要
主人公はフロレンス看護学院の魔法看護師科に通う学生。魔法が普通に存在
するこの世界にあって、主人公は魔法の使えない体質だった。夏休みのある日、
補習のため学院に向かった主人公は、途中で不思議な魔法陣が浮かぶのを
見かけ、その中から女の子が出てきた。その女の子は記憶を失っており、治療と
研究のためにしばらく同居生活を送ることになる。果たして女の子の正体は。
主人公たちはどうなっていくのか……という、学園ADV。

ちなみにこの作品は、2004年10月に発売された「DUEL SAVIOR」の世界とリンク
した、外伝的な内容となっています。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

壱岐つばさ(いちきつばさ)。(CV:さくら)
主人公の幼なじみ。成績優秀、家事万能の優等生。魔法に関しては、周囲の
力を自分の身体を介して発動させるという珍しい体質。
主人公のことを「たたる」と呼ぶ。お化けが苦手。

菅橋光恵(すがはしみつえ)。(CV:杉原茉莉)
主人公の担当教師。あけすけでざっくばらんな性格。というかズボラ。
スティックキャンディーがトレードマーク。みっちゃんと呼び親しまれる。

森里知香(もりさとちか)。(CV:和羽)
主人公のクラスの委員長で、第一寮の学年班長。成績トップのエリート。
真面目でお堅い考え方。

ガブリエル。(CV:みる)
主人公達が泊まり込むことになった第三寮で暮らすホムンクルス。
人の世話をするのが大好きで、掃除と洗濯が生き甲斐。しかしドジ。
たまに手や足がもげる(笑)

クリミア。(CV:柴田蕗)
魔法陣の中から出てきた女の子。記憶を失っており、名前すらも解らない。
しかし、明るく元気で純粋な女の子。

白井寧々子(しいねねこ)。(CV:かわしまりの)
本名はスヴァンニーア・ガンド・ラ・ラクン・アルヴァティーグル。
魔法陣の中から出てきた女の子。記憶を失っているが、名前は覚えている。
が、長すぎるので一言の元に却下された(笑)
いつもおどおどしている控えめな女の子。パッケージのキャラクター紹介で
盛大にネタバレされている不憫な女の子。

絵の方はほんわかとした雰囲気の可愛らしい絵柄。原画家さんが複数いますが、
それほど絵柄に大きな差はないので、そんなに気にはならないかと。
CGは明るく発色のいい色遣いで、丁寧に処理されていると思います。
ただ、ちょっと色遣いが派手かな? という印象もありますが。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。ポーズ変化のパターンは少ない
ですが、表情変化は豊かで、コミカルな表情もあって、見ていて楽しいです。

キャラクターはいろんなタイプのヒロインが揃っており、その設定を活かした
展開が楽しめます。

音声はやや違和感を感じるキャラもいましたが、すぐに慣れました。
演技の方も、一部やや物足りなさを感じるキャラもいましたが、まあおおむね
問題なし。ただ、各声優さんの持ち味というか、得意とするところをワザと
外したようなキャスティングがされているように感じることもありました。
キャラを入れ替えた方がしっくりくるんじゃないかなー、と思うことも。

音楽はほのぼのとした曲が多め。次いで、静かな曲や、コミカルな曲なども
用意されていて、シーンにあった曲が使われています。

ゲームを起動すると、オープニングアニメーションが流れます。
後はアップテンポで可愛らしい感じの曲。ちょっとエフェクトかけすぎな気も
しますけど、キュートな雰囲気の良く出た歌だと思います。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なものですが、演出が凝っていて、
曲との同期もばっちりとれているので、なかなか見応えはあります。
システム
インタフェースはややキーボード操作可。メッセージ送りや選択肢決定などは
キーボードで出来ますが、メニュー操作等は出来ないようです。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもキーボードで可能、音声のリピート再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600。
動作は比較的軽快。スキップ動作もそこそこ高速です。

セーブ箇所は99箇所+オートセーブ10箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、メッセージの一部とシーン画像が保存されます。
数としては、エンディングもそれほど多くないですし、これだけあれば充分かと
思います。

システムは移動場所選択+選択肢決定型のアドベンチャー。
と言っても、選択肢は片手で数えられるほどしか出てこず、ほとんど移動場所
選択だけで進みます。移動場所選択は、誰に会いに行くかを選択するような
形になっているため、空振りすることもないでしょう。
一部、条件を満たさないとクリアできないキャラクターもいるようです。

このゲームはAlpha-ROMによるプロテクトが施されており、初回起動時のみ
ディスクチェックが入ります。それ以降はディスクレス起動可。
バックグラウンドでの動作はConfigの設定により可能です。
ウィンドウが非アクティブ時にサウンドの再生をするかどうかも設定出来ます。
主人公の名前は「七代崇(ななしろたかし)」固定です。ただ、「たたる」と呼ば
れることの方が多いですけど。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が魔法陣から出てきたクリミアを助けるところから始まります。
さらに、別のところで寧々子も魔法陣から出てきて、記憶を無くしている2人の
治療と研究のため、第三寮で暮らし始めるところから始まります。

前半はまったりほのぼのとした、ちょっとコミカルな展開が続きます。
楽しい日常が描かれており、キャラクター同士の掛け合いも面白いです。

後半は各ヒロインの抱えた問題などを解決しつつ、お互いの気持ちを確かめ
あっていくという純愛系の展開。ちょっと感動的なシーンがあったり、萌える
展開も用意されていますが、基本的に1山越えたらもうエンディングという
感じなので、やや物足りなさを感じます。

エンディングも、唐突にあっけなく訪れます。やや盛り上がりにも欠け、
もうちょっと余韻が欲しかったなー、という感じですね。

H度はやや低め。各ヒロインとも最後に1回のみ、結ばれたらすぐ終わり、
という感じです。そのかわりと言ってはなんですが、2回戦3回戦は当たり前、
初めてなのに、いきなりお尻で……なんていうことも。
……たたるくん、あんたやりすぎ(^^;
内容は機片的に純愛系ですが、たたるくんは結構Hシーンになるとはっちゃける
ので、なかなか面白いシーンが楽しめます。

テキストはやや誤字・脱字が見受けられますが、それほど気にはならないかと
思います。テンポは良く、読みやすいテキストかと。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は不明。基本的に夏休み中の話なので、1ヶ月ぐらいでしょうか。
日付の経過を気にすることはほとんどありません。

ワンプレイは5〜6時間。プレイしやすい長さだと思います。共通部分はそれ
ほど多くなく、2周目以降もそーんなにスキップは効きません。ただ、移動場所
選択では同じ場所に何人か居ることがありますし、狙ったキャラが出てこなくて
別のキャラを選択する必要があったりもしますから、そう言う部分ではスキップ
出来るようになるわけですが。

難易度は低め。基本的に狙ったキャラクターと逢い続けていればOKです。
ただし、条件を満たさないとクリアできないキャラクターもいるようで、注意が
必要です。
総評
お奨め度ですが、ちょっとファンタジックな雰囲気の、学園純愛ストーリーが
好きな人にお奨め。
様々な設定を持ったキャラクターとの、いろんな純愛が楽しめます。
キャラクター同士の掛け合いも楽しく、個別ルートに入っても、他のキャラも
ストーリーに絡んできたりと、自然な展開で感情移入しやすいです。

ただ、幼なじみのつばさとの結びつきが強いため、それ以外のキャラクターと
らぶらぶになるのは、ちょっと心苦しかったりしますけど。特に、つばさを
最初の方にクリアしちゃうと、気持ちが痛いほど伝わってきますし。

そして、このゲームは結ばれたらそれで終わりという感じで、その後のいちゃ
いちゃしたところはほとんど楽しめませんので、ちょっと物足りなさがあります。
もう少しその後も描いて欲しいところですね。
1つ山を越えたらすぐにエンディングというのは、ややあっけないです。

あと、この作品は「DUEL SAVIOR」の世界とリンクしていて、「DUEL SAVIOR」に
登場したキャラクターも一部出てきます。
ただ、あくまで世界設定を使っているだけで、話の内容はあんまり関係ありま
せんので、「DUEL SAVIOR」をプレイしていなくても、問題はないかと思います。
もちろん、知っていればより楽しめると思いますが。
まあ、前作のキャラはちょこっとしか出てきませんし、設定も「救世主候補」とか
「破滅の将」ぐらいしか出てきませんけど。

それと、このゲームにはおまけで「angelsavior」という格闘ゲームが付いて
います。これは、「DUEL SAVIOR」のシステムを使って、angelbreathのキャラが
戦う格闘ゲームになっています。
ただ、残念なことに使えるキャラクターはクリミア1人で、敵もつばさ達ヒロイン
4人だけなので、ちょっと物足りないです。
全キャラ使えるようにするとか、敵を増やすとか、もうちょっと遊べるように
して欲しいなー、と思いました。まあ、おまけですから、仕方ないかも知れま
せんけどねー。ただ、これで容量150MB持っていくのはどうかと思う(^^;

DUEL SAVIOR」が好きな人なら、違った側面から世界間を楽しめるので、
是非プレイして欲しいところです。
逆に、「DUEL SAVIOR」を知らない人にとっては、ちょっと独特の雰囲気が漂う
ほのぼのまったりした純愛ストーリーという感じですので、雰囲気が気に入った
人は是非どうぞ。

最後に。「こういう時どうしたらいいかわからないのです……」
……笑えば、いいと思うよ(笑)
# ホントは、「こういう時どうしたらわからないのです……」という、あからさまな
# 脱字状態なわけですが(^^;


ガブリエル、あからさまにナナシなわけですが(笑)
出てきてくれて嬉しいですの〜。



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